こんにちは
もりのなかま保育園二島ひよこ園病児保育室看護師です
いよいよ本格的な夏の到来を感じる季節となりましたこれからの季節、夏風邪が毎年流行しております😷
風邪や感染症になりやすいのは冬のイメージがありますが、ウイルスにはさまざまなタイプがあり、夏に活性化し、流行する感染症もあります。特に、子どもの間では三大夏風邪と呼ばれるヘルパンギーナ・手足口病・プール熱があります。
三大夏風邪は、乳幼児、児童を中心に5月頃から流行し7~8月にピークを迎えます。
それぞれどんな感染症の特徴があるのかをご紹介したいと思います🐾
🌻ヘルパンギーナ🌻
ヘルパンギーナは、発熱と口蓋垂(のどちんこ)周辺に水疱性発疹(水ぶくれ)が現れる感染症です。5歳以下の乳幼児を中心に流行します。
飛沫感染や接触感染が多いため、予防には手洗いが有効です。症状から回復した後も、2 ~4週間の長期にわたり便中にウイルスが排出されているため、排便後、おむつ替えの後などは手洗いを徹底しましょう
潜伏期間:2~4 日
症 状:発症すると発熱、全身倦怠、咽頭痛、口内に水疱性発疹など症状が現れます。口内が痛いため不機嫌、拒食、哺乳障害、それに伴い脱水症なども見られます
ウイルス:主にコクサッキーウイルスA群など
感染経路:主に、飛沫感染、接触感染
🌻手足口病🌻
手足口病は、口の中や手足などに水疱性発疹が出る感染症です。5歳以下の乳幼児を中心に流行がみられます。
予防には、手洗い、タオルを共有しないことです。また、唾液のついたおもちゃを触ったり舐めたりすることで感染するため、おもちゃの共有や貸し借りには注意しましょう。感染者の便中にウイルスが排出されるため、排便後やおむつ替えの後などは手洗いを徹底しましょう
また、乳幼児の集団生活施設内での感染の広がりを防ぐことは難しく、これまでほとんどの人が子どもの間にかかって、免疫をつけてきた感染症です。
潜伏期間:2~5 日
症 状:発症すると発熱、口や喉の痛み、手や足の発疹、水疱、口内炎などの症状が現れます。高熱が続くことは通常はありません。
ウイルス:主に、コクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71)など
流行する型が変わったり、複数の型が流行することもあります。
感染経路:主に、飛沫感染、接触感染、経口感染
感染の時期:7月下旬に流行のピーク
🌻咽頭結膜熱(プール熱)🌻
咽頭結膜熱は、発熱、のどの痛み、結膜炎による結膜の充血といった症状が出る感染症です。プールの水を介して人から人へ感染したり、
タオルの共用により感染したりすることが多いため、プール熱とも呼ばれています。保育園や学校などで小児を中心に流行します。
予防には、感染者との接触を避けること、うがい手洗いをするなどです。学校安全法では、第二種伝染病に位置づけられているため、症状が消退した後2日を経過するまで出席停止とされています
潜伏期間:5~7日
症 状:発症すると発熱、頭痛、食欲不振、のどの痛み、結膜炎に伴う眼痛などの症状が現れます。
ウイルス:アデノウイルス
感染経路:主に、飛沫感染、接触感染
プールを介した場合には、汚染した水から結膜への直接侵入すると考えられています。
感染の時期:季節を問わず発生しますが、毎年6月頃から徐々に流行しはじめ、7~8月にピークを迎えます。
子どもの夏の三大感染症の予防と対処法
※夏風邪のウイルスに効くワクチンや特効薬はなく、ウイルスが原因のため抗生物質も効果がありません
そのため、手洗い・うがいをしっかりし、タオルなどは共有しないようにしましょう。
もし感染してしまった場合は、水分補給、栄養補給を行い安静にして回復を待ちましょう
体力の回復に必要なタンパク質が不足しないように、白身魚や卵、豆腐などの柔らかくて食べやすいものを取ると良いでしょう。ただし、ヘルパンギーナのようにのどが痛くて食べられない場合は、ヨーグルトやプリン、アイスクリームなど、のどを通りやすく、食べられるものでもよいでしょう😊
軽症で済む場合が多いですが、まれに重症化することがあるため経過観察をしっかり行い、水分が取れず尿が出ない、高熱、ぐったりしているなどの異変がある場合にはすぐに医療機関を受診しましょう🏥
また、免疫力が低下していると大人も感染することがあるため、日ごろから生活リズムを整えて免疫力が低下しないようにしましょう